平成26年9月18日 福岡県地価調査が発表されました。私が分科会幹事を担当している地元久留米市のことを概要説明いたします。
「住宅地」
継続地点34地点中、上昇11地点、横ばい6地点。JR久留米駅、西鉄久留米駅、花畑駅周辺等利便性の高い地域では、分譲マンション素地需要が地価を押し上げ、久留米-35は+4.1%の上昇。旧久留米市中心部周辺では戸建住宅用地需要が安定、分譲マンションは、新築及び中古共に特急停車駅周辺の徒歩圏や、中心市街地に近い物件は概ね好調でありますが、今後も新規供給が多く見込まれまれることから、供給過剰感も否めません。
戸建住宅は、総額2千万~2.6千万円程度のミニ開発分譲が活発化。上津バイパス周辺では、生活利便施設の充実、東合川野伏間線全線開通効果を反映するなど、地価の値頃感を背景に+3%程度の上昇。新築着工件数も増加傾向が継続、戸建・共同住宅共に安定。旧久留米市中心部周辺地域では、校区による選別傾向もある中、安定した戸建住宅需要を背景に上昇傾向。やや郊外の地域でも殆どが安定局面にあり、横這い又は昨年より縮小した下落幅で推移している。一方、鉄道路線が利用できない旧郡部や調整区域においては、昨年並み又はやや縮小傾向の下落幅で推移しています。
「商業地」
継続地点11地点中、上昇2地点、横ばい1地点。商業需要全般が停滞傾向にありますが、全体的に昨年と比べて縮小しています。中心市街地11の商店街空室率調査によれば、H21の26.8%を最高に、H26.6は333戸中59戸の空室で17.7%と長期的に若干回復傾向にあります。業種としては、旧来からのアパレル等服飾・雑貨関係は減少、飲食関係(居酒屋等)が増加。なお、賃料は単価的に西鉄久留米駅周辺よりも花畑駅周辺が高い傾向にあるようです。
国道210沿いの2地点(櫛原・合川バイパス沿い)は上昇傾向にあり、郊外路線商業地域が強い傾向は継続しています。明治通りの事務所街は支店の減少等により、空室、賃料の悪化が継続するなどテナント・用地需要ともに弱いですが、長年の地価下落により単価的には分譲マンション用地への移行も視野に入ると思います。
次回地価公示の発表は平成27年3月になります。